介護用ユニットバスを導入する前に、事前に知っておいた方がいい価格や補助金、種類についてまとめています。介護用ユニットバスには、リフト付きの浴槽からストレッチャー対応の浴槽など、身体状態にあうように様々な種類があるので、現場や施設の傾向や、用途に合ったものを選ぶ必要があります。詳しく知りたい方はぜひ参考にしてください。
介護用ユニットバスは、定価の50~70%ほどの販売価格が相場(※)です。メーカーや浴槽の広さ、設置する物の用途により大きく費用は変動します。シャワーやチェアー、リフト付き、ストレッチャー付きなど、価格と併せて介護度に適した浴槽のタイプを選びましょう。
多額な費用が必要となる介護用浴槽を導入し、入浴介助の負担を軽減するために助成金・補助金が利用できます。助成金は受給要件を満たしていれば、ほぼ支給される制度です。一方で、補助金は予算や件数があらかじめ決まっている制度であり、申請すれば支給されるものではないので注意しましょう。
介護浴槽は、厚生労働省の文書によると6年の法定耐用年数(※)が定められています。しかし、さまざまな要因によって買い替えた方が良いタイミングもあるでしょう。浴槽の破損や対象者に適した浴槽ではない場合、予算の都合などがあります。将来的な使用を想定して、浴槽を選ぶことが大切です。
介護ユニットバスには、寝位入浴やシャワー入浴など、さまざまなタイプが存在します。ここでは、介護浴槽の種類や特徴、メリットなどを紹介しているので、利用者の身体状況にあった種類を探すためにも、ぜひ参考にしてください。
寝位入浴とは、ストレッチャーに寝た状態で入浴する方法。要介護度が高く、座位での入浴が困難な利用者に適した方法です。脱衣・湯船につかる・身体を洗うといったすべての動作をストレッチャー上で行えるため、介助者への身体的負担も軽くなっています。
座位入浴を行うためのチェアー浴槽とは、専用のチェアーに座った状態で入浴する方法。座位を保持できる利用者であれば、浴槽をまたげなくても入浴が可能となっています。一般的な入浴に近い形でバスタイムを楽しめるため、利用者の安心感にもつながります。
ドーム式のシャワー浴槽を使い、湯船につかるのではなくシャワーを用いて身体を温め、清潔を保つ入浴方法です。入浴にはある程度の体力が必要ですが、シャワー入浴の場合はエネルギー消費が少ないため、体力の低下で入浴動作が難しい利用者に適しています。
利用者がリフトの座部に座り、昇降させることで入浴を可能とするリフト浴槽。1人で立ち上がることは可能ですが、歩行にサポートが必要な利用者に適した入浴方法です。電動リフトを使って利用者の位置を変えられるため、介護者の負担軽減も期待できます。
個別入浴とは、1人用の個別浴槽を使い、座った状態で入浴する方法。個別浴槽は一般的な浴槽に近いデザインですが、安全に使用できるよう手すりなどの補助器具が備わっています。自宅と同じような環境で入浴を楽しめるため、利用者の満足度も高くなっています。
介護用ユニットバスを導入することで、介護現場におけるメリットと設計・施工現場におけるメリットの両方を得ることができるでしょう。施設や経営の視点で導入する場合はどのようなメリットが得られるのか、またどんなデメリットが存在するのかを確認しておきましょう。
介護用ユニットバスはどのように導入するのでしょうか。ここでは、 介護用ユニットバスを導入するにあたって、リフォームの流れや期間についてまとめていますので、事前にチェックしておきましょう。
RECOMMENDED
施設に合った介護用ユニットバスを導入するには、利用者の介護レベルに合ったものを選ぶ必要があります。施設や利用者の身体状況に合わせて、メーカーを3社ピックアップしていますので、特徴や強みをチェックしてみてください。
軽~重度者の幅広い
対応が必要な施設向け
画像引用元:積水ホームテクノ 公式HP
(https: //wells.sekisui-hometechno.com/)
可変できるレイアウトと、移動・洗体から入槽まで乗り換え不要なリフトにより、介護度が徐々に上がった場合でも、利用者・介助者双方の負担を軽減します。
自立支援を促す
施設向け
画像引用元:パナソニック 公式HP
(https: //sumai.panasonic.jp/bathroom/aqua_heart/)
要介護のレベルが低い方の自立支援に特化した構造のユニットバス。高さ40cm、ふち幅6cmで跨ぎやすくつかみやすい浴槽で自立を促進。
複数人の同時入浴で
目配りが必要な施設向け
画像引用元:ダイワ化成 公式HP
(https: //www.daiwakasei.co.jp/products/systembath/kaigo_yutori/)
広めの浴室に大型浴槽や複数の浴槽を設置し、多人数の同時入浴に対応。障がい者のグループホームで常に複数名を見ながら介助できるため、効率化を叶える。