寝位入浴（ストレッチャー浴槽）

仰向けの状態で入浴を行う寝位入浴の特徴とメリット、それに使用されるストレッチャー浴槽の選び方について解説します。

寝位入浴の特徴

寝たままの状態で入浴を楽しめる

座位入浴は仰臥位入浴とも呼ばれ、専用のストレッチャーに仰向けで寝た状態で入浴する方法。

座った状態での入浴や洗身、起き上がることが難しいといった、要介護度の高い利用者に向いています。

ストレッチャー浴槽を使うことで、寝たままの状態で湯船につかり、身体や髪の毛なども洗うことが可能。利用者1人の入浴に対し、2人の介護者でサポートするのが一般的です。

寝位入浴のメリット

利用者・介護者ともに負担が少ない

ストレッチャー浴槽は寝たままの状態で入浴できるため、「身体を起こすことができない」「寝たきりである」といった、重度な障がいがあっても入浴が可能。

移乗・脱衣・入浴・洗身・着衣といったサポートもそのまま行えるため、介護者の負担軽減にもつながります。また、背中や臀部といった普段見えにくい部分の状態を、入浴時に確認できるのもメリットです。

寝位入浴（ストレッチャー浴槽）を
選ぶポイント

利用者の身体状況に対応できるかどうか

ストレッチャー浴槽を必要とする利用者の多くは、介護度が比較的高くなっています。

そのため、身体状況が異なるさまざまな利用者に対応できるか、利用者の安心・安全に配慮した製品であるかをチェックすることが大切です。

施設内の浴室スペースにサイズが合うか

介護浴槽の中でも、ストレッチャー浴槽は比較的サイズが大きい製品です。

そのため、施設内の浴室スペースに配置できるサイズなのか、利用者や介護者がスムーズに使用できる空間を確保できるか、圧迫感や狭苦しさを感じないか、についてチェックしておきましょう。

介護者の負担を軽くできるか

介護の現場の中でも、入浴介助は身体的負担の大きい業務です。

寝位入浴では基本的に2人1組で入浴の介助を行いますが、「介助に大きな負担を要しないか」「機械の操作は難しくないか」「利用者の状態を把握しやすいか」といった、介護者目線でのチェックポイントも重視しましょう。

施設や利用者の特性に合わせて
選びましょう

要介護度が高く、自力での入浴が難しい利用者でもバスタイムを楽しめるストレッチャー浴槽。介護者の負担軽減効果も期待できる製品ですが、どのタイプが施設に合っているかを考慮して選ぶことが大切です。

施設や利用者の特性を踏まえ、より使いやすい介護浴槽を導入するようにしましょう。

当メディアでは、「軽～重度者の幅広い対応が必要な施設向け」、「自立支援を促す施設向け」、「障がい者への目配りが必要な施設向け」の3つに分けて、おすすめの介護用ユニットバスメーカーを紹介しています。各メーカーや製品の特徴を掲載していますので、ぜひ参考にしてみてください。