これから介護用ユニットバスを導入したいと考えている方向けに、導入の流れについて解説。在来浴室との違いについても触れています。
浴室の施工方法は、在来工法とユニットバスの2種類に大別されます。
在来工法とは、現場で直接壁や床を作る手法で、この方法で作られた浴室が在来浴室。要望に合わせて1から作成するオーダーメイドの技法で、浴室の広さや使用素材の自由度が高くなっています。
ユニットバスとは、工場で壁・床・天井・浴槽といったパーツを作成し、それを現場に搬入して組み立てる方法。現場で1から作成するよりも効率がよく、工事期間も短くできるのが特徴です。
工事の規模や内容にもよりますが、在来浴室からユニットバスにリフォームする場合、施工期間は7~10日ほどが目安となります。また、リフォーム内容によって、期間が2週間ほど伸びる可能性があります。
一般的なユニットバスの施工の流れは以下の通りです。
依頼したいメーカー・施工会社にメールや電話を使って連絡し、希望するリフォームの内容・要望などを相談。現場を直接見てもらい、現地調査の日取りについて決定します。
メーカーや施工会社の担当者が現地をチェックし、施設や浴室などの状態を踏まえて見積もりを作成。この時点で、保証やアフターサービスについても確認しておくと良いでしょう。
見積もり内容に納得し、契約が成立したら施工開始となります。在来浴室をリフォームする場合は、まず壁・床・各種設備を撤去。ユニットバスの位置に配線・配管を合わせ、コンクリートを流し込んでベースを作成し、ユニットバスを搬入・組み立てます。
ユニットバス内外をクリーニングし、問題なく使用できる状態となれば施工完了。施工内容やメンテナンスなどの説明を受け、引き渡しとなります。
また、バリアフリーや手すり付きのユニットバスのリフォームや買い替えを行う際には、補助金や助成金を活用できる可能性があります。
介護用ユニットバスには、椅子に座ったまま入浴できるチェアー浴槽、シャワーで入浴できるシャワー浴槽、リフトを昇降することで入浴を助けるリフト浴槽、寝たきりの状態で入浴できるストレッチャー浴槽などがあります。必要な機能、設置スペース、利用者の身体状況、将来的な変化を踏まえて、適切なユニットバスを導入することが重要です。
あらかじめ工場でパーツを製作する介護用ユニットバスは、短い工期で浴室をリニューアルできるのが特徴。工期が長くなると利用者が入浴できず困ってしまいますが、ユニットバスであればそういった問題を回避できるでしょう。
当メディアでは、「軽~重度者の幅広い対応が必要な施設向け」、「自立支援を促す施設向け」、「障がい者への目配りが必要な施設向け」の3つに分けて、おすすめの介護用ユニットバスメーカーを紹介しています。各メーカーや製品の特徴を掲載していますので、ぜひ参考にしてみてください。
RECOMMENDED
施設に合った介護用ユニットバスを導入するには、利用者の介護レベルに合ったものを選ぶ必要があります。施設や利用者の身体状況に合わせて、メーカーを3社ピックアップしていますので、特徴や強みをチェックしてみてください。
軽~重度者の幅広い
対応が必要な施設向け
画像引用元:積水ホームテクノ 公式HP
(https: //wells.sekisui-hometechno.com/)
可変できるレイアウトと、移動・洗体から入槽まで乗り換え不要なリフトにより、介護度が徐々に上がった場合でも、利用者・介助者双方の負担を軽減します。
自立支援を促す
施設向け
画像引用元:パナソニック 公式HP
(https: //sumai.panasonic.jp/bathroom/aqua_heart/)
要介護のレベルが低い方の自立支援に特化した構造のユニットバス。高さ40cm、ふち幅6cmで跨ぎやすくつかみやすい浴槽で自立を促進。
複数人の同時入浴で
目配りが必要な施設向け
画像引用元:ダイワ化成 公式HP
(https: //www.daiwakasei.co.jp/products/systembath/kaigo_yutori/)
広めの浴室に大型浴槽や複数の浴槽を設置し、多人数の同時入浴に対応。障がい者のグループホームで常に複数名を見ながら介助できるため、効率化を叶える。